飲み薬の抗リウマチ薬のみでは効果が不十分なときには生物学的製剤を使用します。メソトレキサートに生物学的製剤が使用できるようになって関節リウマチの治療は劇的によくなりました。それまで治療困難であった活動性の強い関節リウマチの患者さんであっても病気の進行を止めることができるようになったのです。関節リウマチは個人差のある病気ですので全ての患者さんに生物学的製剤が必要ではないと考えられています。日本では約20%の患者さんに使用されています。当院でも約140人の患者さんに使用しています。数年前までは非常に治療が困難な患者さんにのみ使用していましたが、最近では発症早期の患者さんに積極的に使用するようになりました。発症早期の患者さんに使用すると寛解(病気の活動がストップすること)できる患者さんが多くなることが判ってきたのです。正しく使うと副作用などの心配がないことも判ってきました。日本で使用できる生物学的製剤は8種類になりました。投与方法、投与間隔も色々あり患者さんの考え方、ライフスタイルに合った生物学的製剤を選択できるようになりました。問題はお薬の値段が高額であることです。ただ日本には治療費が減額される色々な制度があります。個人個人で適応されるかどうかも条件により異なります。個別に相談させていただきますのでご希望の方は個人的にご質問ください。